野菜不足が引き起こす4大問題
野菜にはエネルギー源となる栄養素はごくわずかしか含まれていません。
しかし、エネルギー源を代謝するために必要な栄養素や体の調子を整えるのには欠かせない栄養素がたくさん含まれています。
ここでは野菜が不足することによって体に起こる不調についてお話します。
①代謝力の低下
私たちは食べ物を食べてもそのままでは元気に活動が出来ません。
食べたものをきちんと代謝して使える状態にしてこそ体の中で本領を発揮するのです。
代謝に必要な栄養素はビタミンやミネラル、酵素など様々ですが、野菜にはこれらの栄養素はたっぷりと含まれています。
また、野菜は大きく分けて地上に出ている葉物と地下で育つ根菜類がありますがどちらか一方、ではなく、両方を摂ることを心がけましょう。
食べたものを食べっぱなしにすることなく、体の中で効率よく使う為にもさまざまな種類の野菜を摂りましょう。
②免疫力の低下
「免疫力UP!」とよく聞きますが、免疫力を高めるには大きく分けて2つの方法があります。
1つ目は「守る」こと。
これは外からのウイルスや菌を体内に侵入させないということです。
ここで役に立つのはビタミンA(またはβカロテン)です。
ビタミンAは体の粘膜の潤いを保ちます。
粘膜というのは目・鼻・喉の内側などの湿った部分です。
ここの潤いがきちんと保たれていることで、外からのウイルスや菌の体内への侵入を防ぐことが出来ます。
最近ではエアコンやストレスなどにより、体が乾燥しやすい環境下にあります。
粘膜が乾燥してしまうとウイルスや菌がするりと通り抜けて体内に侵入しやすくなりますので注意が必要です。
ビタミンAは人参やかぼちゃ、ほうれん草などの色の濃い野菜(緑黄色野菜)に多く含まれます。
2つ目は「戦う」ことです。
体内に侵入してしたものに関しては戦いに勝つことが必要となります。
そのために役立つ栄養素はビタミンCやビタミンEです。
ビタミンCやEは免疫細胞を元気にする働きがありますので、攻撃力をサポートします。
ビタミンCは野菜や果物全般に、ビタミンEは大根の葉の部分やモロヘイヤ、かぼちゃなどのに多く含まれます。
③排出力の低下
便秘の原因は様々ですが、その理由の一つが「食物繊維の不足」にあります。
食物繊維は大きく分けて2種類あります。
1)水溶性食物繊維
山芋やオクラなどのネバネバとした部分に代表されます。
水溶性食物繊維は体内の余分なもの(過剰な糖やナトリウム、コレステロールなど)や老廃物を絡め取って排出する働きがあります。
また、その見た目通り、便をするんと出す役割もあります。
2)不溶性食物繊維
食べる量が少ないことから、必然的に作られる便の量が少なく、きちんと排泄されにくくなってしまうのです。
不溶性食物繊維はレンコンやゴボウ、などの根菜類やセロリ、小松菜の茎の部分などに含まれます。
④集中力の低下
この原因の一つに栄養不足が挙げられます。
特に野菜に含まれるビタミン・ミネラルの不足は集中力の低下に大きく関わっています。
集中力が低下する原因は体の疲れやストレスなども大きな原因となります。
野菜に含まれるビタミンやミネラルは疲労回復に役立ちます。
また、体の疲れだけでなく、心の疲れにもビタミンやミネラルは必要不可欠です。
心身ともに良い状態にあることが集中力の持続、向上への第一歩となります。
さらに、大人になってからの問題も…/生活習慣病予防
野菜不足によるデメリットは子供に限ったことではありません。
私たちは年齢が上がるにつれて代謝能力が少しずつ減少していきます。
それを助けてくれるのが野菜に多く含まれるビタミンやミネラルです。
また、食物繊維には余分な糖やナトリウム、コレステロールなどを排出する役割がありますので、生活習慣病予防にも役立ちます。
さらに、ストレス社会と言われる現代ではストレスに強いカラダ作りは一つの課題となります。
ストレスを感じると体の中ではビタミンCが多く消費されてしまいます。
これはストレスによって生じる活性酸素と戦っているからです。
その為、野菜や果物に多く含まれるビタミンCを十分に摂ることが必要となります。
ビタミンCは体の中にためておけない栄養素なので、毎回の食事から摂り続けることが重要となります。