栽培体験と空腹感で克服したピーマン
母親になり人一倍、食育に気を使おうと考えていたはずなのに、息子は絵に描いたようなピーマン嫌いに育ってしまいました。
離乳食を食べていた時には小さくカットしたり工夫を凝らしていたので問題ありませんでしたが、幼稚園に入った途端に残すようになってしまいました。
大好きなピザにしてみたり、ハンバーグに入れてみたりするも、ことごとく拒否!
最後は「ピーマン食べないとお化けが出るぞ!」と脅してみたものの、効果はありませんでした。
ある日、同居しているお爺ちゃんが息子を畑に誘いました。
お爺ちゃんの家庭菜園の畑は一年中野菜が実る本格的なもの。
そこで息子と夏野菜の苗植えを始めたのです。
おくら、トマト、なす、とうもろこし、そしてピーマン。
息子は畑の手伝いは初めてだったので、苗を見ても何の実が収穫できるのかわかりません。
その後は、お爺ちゃんと毎日草むしりと水撒きを続けました。
そして、小さな実が見え始めたときに、初めてピーマンの存在を確認したのです。
嫌がるかと思いきや、息子はピーマンを「可愛い!」と更に熱心に面倒を見始めたのです。
作業の合間には、お爺ちゃんとどうやって食べると美味しいか?談義。
男同士、本当に楽しそうでした。
いよいよ、ピーマンの収穫です。
息子は朝採りのピーマンを油でさっと炒めて、塩コショウで食べることにしたようです。
お爺ちゃんの素晴らしかったところは、料理までも一緒に付き合ったこと。
二人で種をとったり、「わーわー」騒ぎながら作ったピーマン炒め。
もちろん、むしゃむしゃと食べました。
10個ほどの収穫は、たちまち息子とお爺ちゃんの胃袋へ。
途中、味のアクセントにマヨネーズをかけたり、お醤油を足したりしていました。
まるで理科の実験の様です。
それ以来、息子は野菜好きになりました。
そしてお料理も出来る、使える男に成長したのです!
お爺ちゃん、お世話になりました。