新鮮な野菜を自分で採って食べたときに美味しいと思えた感動
私はとにかく人参が食べられない子供でした。よく夕食でたカレーやシチューの人参の塊が食べられなくて泣きながら駄々をこねていました。
母は兼業主婦でしたので忙しく、こった料理はとくに作らない人でした。人参の料理も大きな塊の物がおおく、あの人参の味!という感じがどうしても好きになれませんでした。
そんな私が人参を克服したのは小学生のときです。同級生の仲のよい友人の両親が畑をもっていて、皆で野菜を採る体験をさせてもらいました。かなり広い畑だったので沢山の野菜が育っていました。
その中にもちろん私の嫌いな人参がありました。どうしても人参を採りたくなかったのですが、その時採取を一緒にしていた友人たちの中で人参が嫌いなのは私だけでした。それが私にとってとても恥ずかしいことだと思い人参が嫌いだなんていえませんでした。そのまま人参を沢山採って家に持って帰れるようにまとめてもらいました。友人の両親は優しくていい人たちだったし、そんな人たちが美味しいよと言ってくれる人参を食べないほうが悪い子なんじゃないかと悩みました。
人参を家に持って帰ると母は
「せっかく自分で採ったんだから食べてみたら?一緒に料理してみようか。」と言ってくれました。私も正直自分で野菜を採ったのは初めてでしたし、人参ってこんな風に生えてるんだ!など感動もあり母の言うとおりにしました。
結果人参を甘く煮たものがとても美味しいと感じたのです。自分で採って食べる野菜ってこんなに美味しいんだと小学生ながらに感動しました。
それからなぜが普通に人参を食べられるようになりました。嫌いという思い込みもあったのかもしれません。体にいい野菜ですからあの頃に克服できて本当によかったです。