あらゆる野菜をジュースにして飲まされることで、野菜嫌い克服
子供のころからあらゆる野菜が嫌いでした。特にピーマンやニンジンなど、独特のさじと臭いがする「青臭い」野菜は大嫌いで、親が出してもほとんど食べませんでした。ほかの親がよくやるように、私の親も、小さく切り刻んでハンバーグに入れる、味付けを濃くして臭みが出ないようにする、などのことをしてくれましたが、それでも、ちょっとでもあの青臭い感じがするともうだめで、いつも残していました。
親は最終的にはあきらめて(でも実はあきらめていなかったわけですが)、そのようなことをするのはやめ、食卓には食べられるものだけが並ぶようになりました。
そんなことが続いていた10歳のころ、親がいきなり「ジューサー」を家電量販店で購入してきました。何に使うんだろうと思っていたところ、それは翌朝知ることになりました。
ものすごい機械音で目が覚めると、母親がジューサーに様々な野菜をぶち込んで、まさに「野菜ジュース」を作っているのです。寝ぼけた頭で「なんのこっちゃ」と思っていると、いきなり目の前にそのジュースの入ったグラスを出され、
「これを飲みなさい。飲まなかったら、お小遣い半額!」
と言われました。最初は拒みましたが、言い始めると絶対に譲らない母親のことなんど絵、あきらめてちょっと飲んでみると、やはりあの青臭さはありましたが、それをはちみつで甘くしている分、まだのめる感じでした。
それが、10歳から15歳まで毎朝続きました。母親も頑張りましたが、私も頑張ったと思います。
そして15歳のになったころ、法事で親戚の家に行った時に、食事として私の嫌いなピーマンやニンジンなどが出されました。親戚の手前、食べないわけにはいかなかったので、ちょっと口にすると、意外に食べられました。そして、ちょっとづつ全部を食べてしまいました。
今から思えば、5年間、毎朝ジュースの形での口に入れていたことで、苦手な感じがなくなっていたのだと思います。